こんにちは。
今回もレザークラフトを楽しみましょう。
前回は初心者の方向けの工具セットと、その使い方のご説明をいたしました。
シンプルな作品であれば、この工具セットでつくることができます。
とりあえずハサミケースをつくりました。と言ってもこんなシンプルな物ですが。
今回は作品の完成度をさらに高める工程のご紹介です。
・金具(バネホック)の取り付け
・革の裏側、床(トコ)面の仕上げ
・革のコバ(切断面)の仕上げ
これらを、実際にコインケースをつくりながらご説明いたします。
できたのはこちら。
シンプルですが、いろいろと完成度を上げられるポイントがあります。
初めての方には、プレカットしているキットもお勧めです。
今回つくるコインケースは、カット・穴あけ済みのキットもあります。
レザークラフトキット コインパース 緑 1,980円(税込)
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針・糸・両面テープ・金具(バネホックではなくマグネットタイプ)が付属していますので、必要な物は、糸を切るハサミくらいです。
きれいにカットされて縫うための穴も開いているので、とてもつくりやすいと思います。
レザークラフトのキットは他にもあります。必要な材料はだいたい含まれていることが多いので、初めての方にはおすすめです。
でもせっかく前回菱目打ちを使った穴のあけ方をご紹介したので、今回はキットではなく革を切って自分で穴を開けてつくりたいと思います。
ではつくっていきましょう!
①型紙を使って、革に型を写します
今回はこの型紙を使います。
レザークラフト用型紙 コインパース&カードケース 407円(税込)
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コインケースとカードケースの2種類の型紙が入っています。
コインケースの型紙はこんな感じです。
型紙は自分で一からつくるのは意外とハードルが高いので慣れるまでは型紙を使うのをおすすめします。
必要な革のサイズは25cm×18cm位です。完成後は折り曲げて使うので、やわらかい革の方が良いです。
革に型を写していきます。
型紙を置いて、目打ちで型を写します。銀ペンを使ってもいいです。
革が滑りやすい時はこのようにズレないようにマスキングテープで仮止めしてもいいです。
銀ペンは革の銀面に書けて、後で消すことが出来るペンです。
革によっては目打ちでケガキの跡が付きにくいものもあるので(クロムなめしの革など)1本用意しておくと便利です。
クラフト社 銀ペン(8836) 365円(税込)
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型が写せました。凹んでいる部分は切りすぎると仕上がりに影響が出るので、線がはっきりわかるようにしておきましょう。
②パーツを切り出す
カットしていきます。まっすぐなところは定規を使いましょう。
厚い革でも、一度でスパッと切る方が断面がきれいなので、よく切れるカッターを使ってくださいね。
革を切るには、専用の刃物「革包丁」と言うのもあります。
刃が厚くしっかり力を入れられるので厚い革を切る時(特にカーブを切る時)にカッターよりも切りやすくきれいに切れます。
替刃式ではなく包丁のように砥石で研いで刃の切れ味を保ちます。
料理用の包丁に比べてすごく研ぎやすいので研ぐのも楽しいです。
中西 革包丁 上 36mm 4,620円(税込)
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パーツがカットできました。右上の黒いのは開ける時に引っ張る部分です。
アクセントにもなるので、できれば違う色の革を使いたいところです。キットにも違う色の革が入っています。
③床(トコ)面の仕上げ
今回は革の裏のザラザラした面「床面」を仕上げてから縫っていくことにします。
触った感触や質感が良くなるだけでなく、汚れにくくなります。
使用するのはこちら
クラフト社 トコフィ二ッシュ 418円(税込)
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これを指で取って(指じゃなくてもいいですが)革の床面に塗ります。
その後トコフィニッシュを刷り込んでいくのですが、いろんな方法があります。
ガラス板で磨く
一番オーソドックスな方法です。
トコフィニッシュを塗って、周囲が滑らかなガラス板でゴリゴリ圧着していきます。
ヘリ磨きを使う
クラフト社 ヘラ付ヘリミガキ 550円(税込)
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本来はコバ(切断面)を磨いたり、折り曲げる時に線を付けたりする、何かと便利な工具ですが、頭の部分を外して床面磨きに使用できます。
革の端切れで磨く
トコフィニッシュを、革の端切れの銀面(表面)を使って塗り込みます。
個人的にはこれが一番やりやすいです。
指で磨く(写真撮り忘れました)
「道具は使わず、指で塗り込む」という方もいらっしゃいます。やってみると革にトコフィニッシュがしみこんでいく感じとか、ケバ立ちがなめらかになっていくのを指の腹で感じられて気持ちいいです。
あんまり広い面積だと指紋が薄くなりそうなので、道具と併用するのがいいでしょう。
④縫う線をけがく
穴をあけたり切ったりする場所に印をつけることを「罫書く(けがく)」と言います。
今回は菱目打ち2本足を使います。
片方を革の縁に引っかけて、表面にキズを付けます。キズはその上を後で糸で縫うので見えなくなりますので強めに付けても構いません。
縫わないところをけがかないように気を付けてくださいね。
⑤バネホックを付ける
今回使用するのは「バネホック#2アンティーク」です。
ホックのサイズによってそれぞれサイズの違う、専用の工具「打ち棒」が必要です。
中西 ホック打棒 #2 605円(税込)
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中西 バネホック #2 アンティーク 10組入 308円(税込)
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バネホックは4種類のパーツがあり、決まっている2組のペアで取り付けていきます。
取り付け用の穴のサイズもペアによって違いますので2種類のハトメ抜きが必要です。
バネホック#2を取り付ける場合は下記の2種類の穴をあけます。
上 ハトメ抜き 15号 4.5mm 803円(税込)
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下 ハトメ抜き 8号 2.4mm 715円(税込)
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バネホックは、表裏や取り付けるペアの向き等が間違いやすい金具です。
何度も確認してから取り付けの作業をしましょう。
バネホックの取り付け方は以下の通りです。
⑥菱目打ちで穴あけ~糸で縫う
このあたりは前回のおさらいになります。菱目打ちの先がはっきり見えるくらいしっかり穴をあけるのがコツです。
カーブの部分はこのように2本菱目打ちを使って1コマずつ進めていきます。
使用する糸の長さですが、短い距離を縫う場合は縫う長さの3~4倍では足りません。図の①のように残す部分の割合が大きくなるからです。
この部分は縫う長さは3cm位ですが、糸は40cm位使った方が安全です。
縫い方と縫い終わりの始末もおさらいです。
縫い終わりは2コマ戻し縫いをして内側に糸を出し、結んで接着剤で固定します。
いよいよ最後の仕上げです。
断面、特に2枚合わせたところは段差が出ています。
まずやすりで段差をなくして平らにします。
サンドペーパーを使う場合は240番か300番くらいが使いやすいです。
専用のヤスリもあります。おそらくこの方が使いやすいです。
サンドスティック 荒目 5枚入(8659) 1,188円(税込)
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裏表で粗さが違うので作業性がよさそうです。
段差がなくなったらトコフィニッシュを塗ります。革の表面にはなるべく付けないようにしましょう。革によっては染みになります。
専用の道具でコバを磨いていきます。
何種類かありますが、今回はコバスリッカーを使いました。
コバだけでなく、持ち手の部分を使って床面全体の磨きにも使えます。
コバスリッカー φ23×147mm 1,122円(税込)
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コバ磨きは、上に出ている「ヘラ付きヘリみがき」も使えます。
コバ磨きは気の済むまで何度でもできます。もう一度ヤスリで削りたくなった場合は、トコフィニッシュがまだ湿っていると削りにくいので乾いてから削りましょう。
これで完成です。撮影しながらなので慌ただしかったですが楽しかったです。
ちょっと残念なのはバネホック金具の取り付け位置が若干センターからズレて、フタがゆがんでいる事です。これは直せないなあ。
他にもよく見ると失敗している所は色々あります。
それはそれで次への課題ということで。
最初にお伝えしましたが今回つくったコインケースのように、あらかじめカットされたキット品もあります。
今回のコインケース以外にもいろいろなキットがあります。
ハンズのHPではいろいろなレザークラフトキットをご紹介しています。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
みなさまのご来店を心よりお待ちしております。
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