梅田店のオカシューです。
2023年5月に
「DIY界隈でやったらあかんと言われている事をやってみました!都合により前編」
というタイトルのヒントマガジンを制作いたしました。
邪悪な顔ですいません。
お客様からのご相談に「それはやめといた方がいいです」「それはうまくいきません」とお伝えすることがよくあります。
でも「自分で実際にやってみたけどあかんかった」わけでではありません。
そのような情報を聞いただけです。
「ほんまにあかんのか」を経験してみたくてその時にいろいろやってみました。
でもその時は途中からなんとなくピカールでシンクを磨きたくなって、予定の半分も書けませんでした。
やらなければいけないことがあるのに、それをやらずに関係ないことを始めてしまう、というアレです。
今回は、2年ほど前の「やったらあかん」の続きをご紹介します。
タイトルの「やってみなはれ」はサントリーの創業者、鳥井信治郎氏の言葉です。
「みとくんなはれ」がそれに呼応する言葉だそうです。
気持ちだけはそんな感じで4件検証してみました。
最後まで、みとくんなはれ。
まずはこちらから。
①木工用接着剤でCDケースとスパナを接着したらあかん
CDケースとスパナに限らず「木工用接着剤」は、木のように水分が染み込むものでないと接着力を発揮できません。
ですから、たとえ木であっても表面にニスやペンキが塗ってある場合は接着力は弱いです。
くっ付かないことはありませんが・・・くっつかないと思っても実は・・・とか言い始めるとまた終わらないので、やってみた結果を発表します。
こんな風にくっつけてみました。こんなのではなく木と木をくっつける場合は強く圧着してください。
2日ほど置きましたが、まだ完全に固まらず白いままです(裏がわから見ています)
2日置いといて固まらないのは、もうすでに使えないと言えます。
そのまた2日後くらいに剥がしてみました。
取れました。
スパナのまわりの接着剤がはみ出た部分は固まって半透明になっていましたが、内部は固まっておらず白いままでした。
「スパナとCDケースの接着は木工用接着剤を使ったらあかん」認定です!
あと2週間くらい置いとけば内部まで固まるかもしれませんので、気長にお待ちいただけるのであればくっつくかも知れません。
②水性塗料の上にラッカーをスプレーしたらあかん
ラッカースプレーはきついシンナーが入っているので、水性塗料の上にスプレーすると下地の水性塗料が溶けて表面のツヤがムラになる。と言われています。
水性塗料の上に塗る物は同じく水性のペンキや、スプレーならアクリル系の発泡スチロールにも使えるタイプのスプレー塗料を使いましょう。
今回は染めQを使ってみます。
染めQもラッカースプレーと同じく、発泡スチロールに使うと表面が溶けてしまう強い溶剤の塗料です。
水性塗料の白を塗ったCDケースの上に染めQをスプレーしてみます。
スプレー塗装して乾燥後です。ちょっとわかりにくいですが、染めQの塗膜にヒビが入って下地の白が少し見えています。
詳しい原理はわかりませんが、下地の水性塗料の白が溶けてその後固まる時に後から塗った染めQの塗膜が縮んだような感じに見えました。
よく見るとCDケース本体も表面が溶けているようです(上の方)
ちなみにCDケースはポリスチレンでできているものが多く、ポリスチレンは発泡スチロール同様シンナーには弱いのです。
「水性塗料の上にラッカースプレー(染めQ)を塗ったらあかん」認定です!
塗料はけっこう、使える使えないの区別がはっきりしています。
説明をよく読んでご使用くださいね。
③耐熱ではない両面テープに高熱を加えたらあかん
例えば耐熱用両面テープにはこういうのがあります。
3M スコッチ 超強力両面テープ 耐熱用 KHR‐12R 860円(税込)
今回は検証の為、スプーンをこの両面テープで貼り合わせてこんなふうに加熱してみました。
コンロで熱を加えて、温度が何度になったら外れるかを調べてみようという実験です。
スプーンが外れた時点の温度は1,066℃でした。メーカーHPでは耐熱温度は180℃のはずですが、どういう事でしょうか。
そもそも本当に1,066℃なのでしょうか。鉄なら赤くなってくるような温度です。
ピンボケですいません。
比較の為、耐熱でない透明テープでも試してみました。
こちらは736℃で外れました。確かに耐熱タイプよりは低温で外れましたが、アルミなら溶け出すような温度です。
この温度まで耐えられれば十分に耐熱です。
耐熱タイプではないのになぜこんなに耐熱?
実験の方法が間違っていたに違いありません。絶対そうです。
そりゃ3M(スリーエム)の技術者の方々が見たら
「俺たちが心血をそそいで作り上げた両面テープを家のコンロとスプーンで調べられると思っとんのか!」と怒りそうな実験ですからね。
「耐熱ではない両面テープに熱を加えたらあかん」は実験方法に不備があった為確認できず!
でもこれはやったらあかん!はず!
やっぱり高温になる所(特に長期間)には耐熱タイプの両面テープがおすすめです。
④布を布専用ではない接着剤で接着したらあかん
最後はこちらです。
布同士を接着したいとご要望のお客様にはいつもこの「裁ほう上手」をおすすめしています。
以前私のお気に入りのズボンが破れたところに「裁ほう上手」をつかって当て布をしたのですが、何度洗濯をしても当て布は取れません。さすが布専用。
コニシボンドさん、この「裁ほう上手」にはかなり力を入れているようで、特設HPがあります。動画がいろいろあって面白いです。
しかしながら接着剤界隈には「超多用途型」という「どっからでもかかってこんかい」みたいな接着剤があります。
たとえばこんな接着剤です。
チューブの先から稲妻が発生しています。ラスボスが出てきた!みたいなパッケージですね。
もちろん布も接着できるのですが、布同士の接着という限定であれば布専用の方がよいのではないかと思い、実験してみました。
まず「裁ほう上手スティック」を使ってみます。接着するところの両面に塗ります。
圧着して24時間置きます。
きれいに接着できました。引っ張ってもはがれませんし、とてもしなやかな仕上がりです。
洗濯機はもちろん、ドライクリーニングもOKだそうです。
続いては「超多用途」で布を接着してみます。
「セメダイン スーパーXG」を付属のヘラで塗りました。
両面に塗ってしばらくおいてから圧着します。約2〜3分で動かなくなりますが、そのまま1時間程度は動かさないでください。
おや~?洗濯ばさみで押えたところに、なんだかシミみたいなのが出てきました。
セメダインスーパーXGは接着する両面に塗ってしばらく置いてから圧着するのですが、しばらく置く時間が短かったのかもしれません。あるいは塗りすぎたのかも。
こちらももちろん引っ張ってもはがれません。「裁ほう上手」の方がしなやかな感じがしますが、塗りすぎが原因かもしれません。
固まっても柔軟性があるので衣類としての使用は問題ないです。
でも染みになってしまったのは残念です、おそらく塗り方次第で染みにならないとは思いますが、どちらかと言えば布どうしの接着には布専用をおすすめします。
ですので、
「布を布専用ではない接着剤で接着したらあかん」認定です!
でも布にもよりますし、うまく使えば使えないことはありません。
今回ご紹介できるのは以上です。
個人的にはとてもおもしろかったです。
DIY界隈で「やったらあかん」とされていることは他にもたくさんあります。
またやってみます。
ちょっとぐらい失敗したって、自分でやったことなら納得できるはず。
チャレンジするDIY心を持つ方を精一杯応援いたします。
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