恒例の「アンブレラアワード」も今回で5回目を迎えました!傘メーカーや販売スタッフといった"傘のプロ"が「自社製品はNG」というルールのもとに投票し、年間ナンバーワンの傘を決定する、忖度なしのガチ企画。2024年を代表する傘は果たして・・・?トラベル・ウェザー用品担当バイヤーの佐藤が、栄えある受賞アイテムを発表します!
「アンブレラアワード」とは?傘業界の近年の傾向は?

"スーツケースの伝道師"としてトラベル用品全般の情報を発信中。また、アンブレラ・マスターの資格も所有し、傘やレインウェアなどレイン用品の担当バイヤーとしても長く活躍。スーツケースだけでなく、傘にもアツいんです!
―まずはおさらいとして、「アンブレラアワード」とは?
佐藤:傘メーカーや販売スタッフなど、いわゆる"傘のプロ"たちによる投票でその年のナンバーワン傘を選出する恒例企画です。「自社製品への投票はNG」というルールを設け、ノミネートアイテムの中から「これは」と思うものに投票していただく、忖度なしのリアルガチ。5回目を迎えた今回は、17社25名のみなさまにご協力いただきました!
―前回から、アイテム単品ではなく「シリーズ」で順位付けするようになったんですよね?
佐藤:はい。シリーズとして進化していく、充実していく、といったものも多いので、ちょっと変えました。でも投票の仕方はいろいろです。シリーズ全体を推す人もいますし、単品1点集中の人もいますし。
―発表に移る前に、2024年の傘業界のトレンドや近年の傾向みたいなものも聞かせてください。
佐藤:デザインやカラーは、変わらずユニセックス系が人気ですね。そして2024年も2023年を上回るような猛暑だったので、なんといっても日傘の需要がすごい!ハンズでも日傘の売上がここ2年だけで5倍近く増えていますから。もはや傘の主役は日傘です。
―男性も普通に日傘をさす時代ですからね。
佐藤:新しい傾向としては、大きいサイズが売れるようになってきたという流れがあります。日傘は親骨50cmが主流でしたが、日傘がマストアイテムになることで「雨でも使える」という機能も重視されるようになってきて、雨のときに使うとなると女性なら55cm、男性なら60cmくらいはないと困るよねと。
―日傘としても大きいほうがしっかり日差しから守れますしね。
佐藤:あと、より重視されるようになったのは軽さや使い勝手。近年は「たたみやすい」「しまいやすい」「携帯しやすい」といった要素もキーワードになっていて。日傘は開閉頻度も高いので、そのわずらわしさを解消するような機能が注目されていますね。
―「ますます拡大する日傘人気」「大型サイズのニーズ増」「使い勝手を考えた機能性」。そのあたりを踏まえまして、では今年の受賞アイテムの発表へ!
栄えある2024年の受賞シリーズ&アイテムを発表!
【第3位】もはやファッションアイテム!完全遮光で機能も◎
佐藤:まずは3位から。こちらです!
Wpc(ダブリュピーシー) UVO(ウーボ) 晴雨兼用2段折傘 各6,600円(税込)
(刺繍スカラップ オフホワイト、ベージュ、タッセル付き オフホワイト、ベージュ)
商品ページはこちら>>
UVO(ウーボ) 2段折傘シリーズはこちら>>
佐藤:〈UVO(ウーボ)〉シリーズは初めてのランクインかな?「UVが0(ゼロ)」で「ウーボ」。ラミネート加工が施された遮光率100%の完全遮光の生地を使った、自社で"最強の日傘"と謳っている日傘です。多彩なアイテムがありますが、ここでは「2段折」を。
―デザインがステキですね!
佐藤:手元には肉厚で上質な竹を使っていますし、他にも刺繍だったり、タッセルだったり。「ユニセックスなものが人気」と話しましたが、こちらは大人の女性のテンションが上がるような、完全にファッションアイテムですね。もちろん機能性も折り紙付きですが。
佐藤:そして、この「2段折」タイプがあるのも魅力です。昔からある折れ目が1ヶ所だけのスタイルで、骨を"手でポキポキする"タイプ。最近はめっきり減ってしまいましたが、ここへ来て再注目されているんです。

―それはナゼでしょう?
佐藤:日傘の需要が高まり、閉じるたびにいちいちたたんだ状態にするのが面倒という声も増えてきて。開きやすさより、たたみやすさや持ちやすさが改めて注目されるようになってきたんです。小さくたたむだけでなく、骨を伸ばしたまま長傘のようにもたためるので、また使うときにサッと広げられて便利でしょ?

―なるほど。その利便性が逆に新鮮で見直されていると。
佐藤:温故知新。1周まわって新しい、的な。ということで店頭でもすごく人気でした。今後も注目です!
\各社からはこんなコメントが寄せられました/
「ワンランク上の編集を上手く表現しています」
「機能×デザインがとても難しい雑貨アイテムにおいて、圧倒的支持を得た傘だと思います」
「遮光率はもちろんのこと、ニーズに合わせた機能ラインナップの多さにも脱帽!」
【第2位】ますます高まるブランド認知!安定の人気シリーズ
佐藤:2位はこちら。安定の〈IZA(イーザ)〉シリーズです!
Wpc(ダブリュピーシー) IZA(イーザ)
①:AUTOMATIC&SAFE 54㎝ 各4,620円(税込)
②:WIND RESISTANCE 55㎝ 各4,400円(税込)
③:LIGHT&SLIM 55cm 各 4,620円(税込)
④:ULTRA LIGHT 50cm 各4,620円(税込)
⑤:COMPACT 53cm 各3,850円(税込)
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佐藤:昨年1位、その前は2位、さらにその前は1位という安定の実績ですね。ブランドの認知度もどんどん高まっていて、種類も豊富。今回ご用意したのはラインナップの一部で、各機能に特化したタイプがひと通り揃っています。シリーズとしての総合力はダントツ!
―どうやって安定の人気を得たのでしょうか。
佐藤:そもそもは"男の日傘"という打ち出しでスタートし、まだまだ日傘を持つ男性が少なかった中、男性にどうアピールするかを追求していくことで認知度を高めてきました。デザインも含めて男性目線でつくられたプロダクトでありながら、結果としてその世界観が女性にもウケて、人気も売上も加速した感じですね。
―2025年には、さらに新商品が加わったとか。
佐藤:はい、新作として「超軽量」が加わりました。もともとあった「軽量スリム」よりもさらに軽くて、いちばん重いホワイトでも約120g。基本性能は担保しつつ、かなり軽くなりました。

―日傘としての機能面については?
佐藤:もちろん生地の性能も抜群で、遮光率は100%。そして遮光遮熱性能だけでなく、撥水等級も雨傘としての最高等級(5級)を備えています。晴れの日でも雨の日でもバッチリですよ。
\各社からはこんなコメントが寄せられました/
「メンズの日傘需要と認知を高めたシリーズ」
「豊富な商品ラインナップをはじめ、性別を問わず不動の人気商品です」
「日傘全体のマーケットを押し上げていると思えるほど貢献しています」
【第1位】桁違いの軽さ!いよいよ日傘がシリーズの主役に
佐藤:2024年のナンバーワン。栄えある1位はこちら!
エスタ(eataa) マジカルテック プロテクション
上:コンパクト61cm 各5,280円(税込)
左下:スリム50cm 各4,400円(税込)
右下:スリム55cm 各4,730円(税込)
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佐藤:昨年2位だった〈マジカルテック〉シリーズが見事1位に上り詰めました!そしてここで取り上げるのは、昨年登場した同シリーズの日傘〈マジカルテック プロテクション〉。〈マジカルテック〉は元々は超軽量の雨傘シリーズでしたが、世の中のニーズの高まりにあわせて日傘がシリーズの主役を奪った形ですね。
―日傘が登場して、一気に人気も高まったと。
佐藤:です。まあ〜とにかく軽いですよ。記事だと伝わらないのが惜しいですが、もう桁違い。携帯性抜群で、多くのお客様が求めているものもそこだったということですね。各社が軽量化を進めていますが、軽さという点では他の追随を許しません。
佐藤:昨年もお伝えしましたが、極限まで軽くするために骨に穴を空けていたり、接続部分にはかさばりにくい板状の骨を使っていたり、軽さへの工夫が満載です。もちろん生地自体も非常に軽くて、それでいて遮光遮熱性能もしっかり。軽さを担保しつつ、2025年から遮光率は100%になりました。

―新アイテムも登場したんですよね?
佐藤:2025年には新たに親骨61cmが登場しました。冒頭にお話しした大型サイズのニーズに応える形ですね。広げてみると、けっこう差がありますよ。そしてもちろん〈マジカルテック〉なので軽い!

佐藤:強度の関係で6本骨になりましたが、節の数を増やすなど構造自体を変えることでコンパクトさもキープしているのがすごいところ。自動開閉タイプなどもあってラインナップは充実していますが、大きいサイズが出たことで男性にも手にとっていただけるようになりました。それも支持を集めた理由かと。
\各社からはこんなコメントが寄せられました/
「軽さとコンパクトさが際立ったアイテムです」
「遮光遮熱効果を出すために裏コーティングされているのにこの軽さは魅力」
「日差しの強い夏に常に鞄に入れておきたいと思わせてくれる一品」
★知っておきたい豆知識★遮光「100%」と「99.99%以上」の違い
―しかし受賞アイテムはどれも遮光率100%って、すごいですね。99.99%を上回る性能で。
佐藤:やっぱりそう思っちゃいますよね?実はそこには業界のルールが関係しているんです。
―ルール?
佐藤:日本洋傘振興協議会に加盟している企業は、たとえ100%の遮光性能を有していても、同協議会の基準として最高でも「99.99%以上」としか謳えないという決まりがありまして。
―ん?加盟していなければ「100%」と打ち出せるということですか?
佐藤:そう。ダブルスタンダードで。でもついにそのルールが変更になり、今年からは加盟企業でも遮光性能を有していれば「100%」での打ち出しが可能になりました。だから今後は「遮光率100%」を謳う日傘が増えると思いますよ。業界的には大きなトピックです。
―0.01%の差に意味があるものだと思ってました・・・!
佐藤:そう思われている方、かなり多いと思います。それが購入の際に迷う原因になったりも。「100%」と「99.99%以上」には必ずしも差があるわけではない、ということを知っていれば日傘の選び方が少し変わるかもしれませんね。
傘ライフを快適にする!楽しくする!審査員特別賞も
【審査員特別賞】濡れた傘の持ち歩きも安心の特殊構造ケース
佐藤:実は今年は傘だけではなく、傘まわりのアイテムもノミネートされていました。そして、傘まわりのアイテムの中でも最上位に入ったこちらを、審査員特別賞として紹介させてください!
楽スポっ改 各2,970円(税込)
(ブラック、ネイビー、ベージュ、オフホワイト、イエロー、サックスブルー)
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佐藤:2024年にバズった商品で、簡単にいうと「濡れた傘を入れるケース」。傘を差し込むと内蔵された傘袋がニョキニョキと出てきて、スポっと傘が収まります。あとはストラップを調節してバッグなどに引っ掛けたり、肩掛けしたり。
―傘を取り出すとき、傘袋を戻すのが面倒そうですが・・・
佐藤:ご安心を。袋の部分が伸び縮みする特殊な構造なので、傘を引き出すと傘袋もいっしょに元に戻るようになっているんです。スポっと抜くだけ。これがすごい。
―おお!戻った!
佐藤:そして今回ご用意した〈楽スポっ改〉は、長傘と折りたたみ傘どちらにも使える新作です。「折りたたみ傘にも使いたい」という声に応えて改良されました。

佐藤:冒頭にお話しした通り、使い勝手の機能性が重視されるようになった背景も鑑みて、今後の注目アイテムとして紹介させていただきました!
【番外編その1】水分も吸収するコンパクトな傘ホルダー
佐藤:審査員特別賞に連動する形で、番外編としてご紹介したいアイテムが。
かさモンM2(ブルー、ブラック) 各2,530円(税込)
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佐藤:パッと見はなんだかよくわからない感じだと思いますが、こちらも濡れた傘を入れるためのケースで、使い方は傘をググッと差し込むだけ。
―袋が付いていないので、濡れた傘がむき出しになりますが・・・
佐藤:と思いますよね。実はこれ、内側に超吸水のマイクロファイバーが仕込まれていて、傘を入れると同時に水分を吸い取ってくれるんです。回しながら傘を差し込んでいくのがポイントですね。入れた後はカバンなどに掛けられて、ハンズフリーになるので便利ですよ。

【番外編その2】エンタメ要素も盛り込んだ「お守り」日傘
佐藤:おまけに番外編をもうひとつ。より楽しんで日傘を使ってほしいという想いを込めて、こちらを最後に。
Wpc(ダブリュピーシー) お守りパラソル
(サックス、イエロー、ピンク、グレー)
各3,850円(税込)
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―傘袋がお守りのデザイン。天気予報でも「折りたたみ傘をお守りに」なんてよくいいますが、それと引っ掛けてるんですね。
佐藤:そう。でもこれ、デザイン的に似せているだけでなく、きちんと神社でご祈祷されているので、ちゃんと「お守り」なんです。そして商品タグのところにおみくじが付いているのもオモシロ要素。おみくじは4種類で、何が出るかはお楽しみ!
佐藤:カラフルな和柄のデザインもかわいらしい、ワクワク感やエンタメ性もプラスされた新しい方向性ですね。もちろんですが、傘としての機能もしっかり優秀。それがあっての遊び心ですから。
2025年の展望。そして傘業界の未来はどうなる?
―傘業界の未来について聞かせてください!
佐藤:広告に旬のタレントを起用したり、最近の傘はどのブランドもイメージ戦略がとてもしっかりしていて。傘はもう、プロモーションの時代なんです。店頭での見せ方も変わってきて、傘売り場もだんだんコスメ売り場のようになってきましたし、この流れはますます加速するでしょうね。
佐藤:選択肢も増え続けているので、これからは1人1本ではなく、その日の服装やシーンにあわせて使い分ける時代になっていくのかもしれません。そしてたとえば子ども用とか、より細かくパーソナルになって裾野も広がっていくのでは。傘の世界は、まだまだ進化する可能性が十分にあると思いますよ。
―2025年のアンブレラアワードは、どんな傘が受賞しますかね?
佐藤:〈IZA〉の独走に、ちょっと待った!とストップをかけた〈マジカルテック〉。この2TOPを凌駕するような新星が登場したら面白いですね。全く新しい遮熱生地が開発されたり、革新的な機能が生まれたりするかも?そんな変化にも期待しつつ、次回のアワードもお楽しみに!
おわりに
時代にあわせて進化と変化を続ける、知れば知るほど深い傘の世界、いかがでしたか?
「アンブレラアワード」は、ともに企画を盛り上げてくれるメーカー・ショップ・販売員さんを随時募集中です。いっしょに傘業界を盛り上げましょう!
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※工場生産遅延の影響で入荷日の遅れや商品仕様の変更が生じる場合がございます。
※掲載商品は一部店舗では取り扱いがない場合がございます。取り扱い状況については各店舗へお問い合わせください。
※掲載商品は、一部の店舗ではお取り寄せになる場合がございます。
※一部価格・仕様の変更、および数に限りがある場合もございます。
※掲載写真には一部演出用品およびイメージ画像が含まれ、店舗でお取り扱いがない場合がございます。
※商品価格等の情報は、掲載時点のものです。